東京新聞 邦楽・・・“究極”のファンタジー 古事記を口語訳CD化 幸魂奇魂(さきみたまくしみたま)

【伝統芸能】
<邦楽>“究極”のファンタジー 古事記を口語訳CD化
東京新聞2012年2月5日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/entertainment/tradition/CK2012020502000082.html

 現存する日本最古の歴史書「古事記」が今年で編さんから1300年となるのを記念して、ヒットメーカー松本隆の作詞と横笛奏者・藤舎貴生(きしょう)の作曲でCD化する作業が進められている。「幸魂奇魂(さきみたまくしみたま)」と題して、口語体に訳した詞を、日本の伝統音楽に乗せた意欲的な作品。発売は3月の予定だが、今月18、19の両日、京都・南座で公演「日本の祈り」を開き、作品の中の4曲が初披露される。(真壁聖一)

 プロデュースも兼ねる貴生が「伝統音楽を今に生かせないか」と考え、松本に相談したことで企画が動きだした。二人は以前、日本舞踊家・尾上紫のために舞踊曲「静」を一緒に制作した間柄だ。
 「最初は『三番叟(さんばそう)』をモチーフに考えていたのですが、松本先生から『古事記ではどうか』と逆提案されました。それも史実ではなく、ファンタジーにしようと言われました」と貴生。
 松本は「国が乱れて迷走している今、この国がどのようにして出来上がったか考える機会があってもよいと思っていた。古事記にはきれいごとではなく、生々しさがあり、言葉にもしたかった」と説明する。

 伊勢神宮に参拝したり、文献を読みあさるなどして約半年かけて九曲を作詞。A4サイズの紙十二枚分にもなった詞に、貴生が三味線で作曲し楽譜にした。

 貴生は「詞は、古典に造詣が深い先生らしく素晴らしい出来でした。これに楽器構成などを考えながら曲を付けていったわけですが、『国造り』から『幸魂奇魂』まで九曲のバランスを考えて作曲しました」と言う。

 出演者は知人をたどり依頼した。監修に名を連ねる父・藤舎呂悦の力も借りた。
 顔触れは、語り・市川染五郎、若村麻由美、太鼓・林英哲ら、尺八・山本邦山ら、清元・清元美寿太夫ら、長唄・今藤政貴ら、三味線・杵屋栄八郎ら、地謡・片山伸吾ら、笙(しょう)・東野珠実、箏・中川敏裕ら。貴生は笛も担当した。「ぜいたくの極みです」(貴生)

 曲は賛美歌を聴いているような雰囲気。「国造り」では笙の伴奏に乗って唄が入り、染五郎と若村の語りが始まる。
 「『わたしに足りないところがあります』といざなみが言った。『わたしには余ったところがある。二人重ねて国を産もう』といざなぎが言った…」

 CDは二枚組み(三千円)で三月七日、ビクターエンタテインメントから発売予定。文化庁の芸術祭レコード部門に出品するという。京都公演は十八日が夜(午後六時~)、十九日は昼(同一時~)と夜(同五時半~)。東京公演は未定。

 CD、公演に関する問い合わせは公益財団法人・日本伝統文化振興財団(電)03・3222・4155。


「幸魂 奇魂」藤舎貴生 (アーティスト)(形式: CD)価格:3,000円


幸魂 奇魂
日本伝統文化振興財団
2012-03-07
藤舎貴生

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登録情報
CD (2012/3/7)
ディスク枚数: 2
レーベル: 日本伝統文化振興財団
ASIN: B006QYVUYO

曲目リスト
ディスク:1
1. 国造り
2. 天照大御神と須佐之男
3. 天の岩屋戸
4. 八俣の大蛇

ディスク:2
1. 因幡の白兎
2. 根の国
3. 沼河比売
4. 須勢理毘売
5. 幸魂奇魂



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