日刊闇株新聞2013年03月05日…「大取組」となりそうな日本国債

日刊闇株新聞2013年03月05日
「大取組」となりそうな日本国債


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「大取組」となりそうな日本国債

 「大取組」とは、相撲ではなく、特定の金融商品を巡って「買い方」と「売り方」が、それぞれ大きなポジションでぶつかり合う状態のことです。当然に値動きが大きくなります。

 日本国債が「大取組」となっていく予感がしています。

 本日(3月4日)、衆議院の議院運営委員会で日銀新総裁候補の黒田東彦氏の所信聴取が行われました。その席で、改めて積極的な金融緩和についての発言があり、先週以来低下傾向であった国債利回りが、更に大きく低下しました。

 夕方5時現在の国債利回りは、2年国債が0.04%、5年国債が0.095%、10年国債が0.60%、20年国債が1.50%となりました。また国債先物の3月限は145.32円と、中心限月の史上最高値を更新しました。

 衆議院解散のあった昨年11月中旬では、2年国債が0.10%、5年国債が0.20%、10年国債が0.75%、20年国債が1.66%でした。

 「資産買入等の基金」による国債買入れの大胆な増額のほかに、現在は残存年数が3年までの買入れ対象が5年までに延長されるなどが期待されています。従って5年国債の利回り低下が大きく、それに10年国債利回りが「引っ張られている」ことになります。

 常識的には、円安・株高による景気回復期待、2%の物価上昇目標など、特に長期国債利回りが上昇すると考えていた投資家が多かったはずです。

 ここからは単純なショートポジションだけではなく、国内機関投資家のヘッジ売りなどが、想定外の利回り低下(価格の上昇)で反対決済を余儀なくされ、常識では想像しにくいような低利回りが実現してしまう可能性があります。

 実は、同じことが2003年にありました。2003年6月に10年国債利回りは史上最低の0.43%、20年国債利回りも史上最低の0.78%まで低下しました。

 2003年は確かに景気が低迷していたのですが、年初は1%程度だった10年国債利回りが、あれよあれよという間に低下していきました。

 その過程で、国内投資家のヘッジ売りポジションが一旦積みあがったのですが、想定外の利回り低下(価格の上昇)で買い戻しを余儀なくされ、さらに買い遅れた機関投資家(特に銀行)が長期国債を大量に買入れ、平常時では想定できないような低利回りが実現してしまいました。

 ところがその時点で、普段は日本国債など見向きもしない大型ヘッジファンドが大挙して参入し、巨額のショートポジションを積み上げていました。

 約2か月後には、10年国債利回りが1.62%、20年国債利回りが1.94%まで上昇してしまいました。価格では最高値から10年国債で10%、20年国債で18%もの「大暴落」となりました。

 当時に比べて現在は過熱感がありません。特にメガバンクの保有する国債の平均残存年数は3年以下と、当時とは全く違います。

 しかしそろそろ、大型ヘッジファンドが「息をひそめて」日本国債をショートするチャンスを狙っているはずです。何しろ日本国債は巨額の市場規模と流動性があり、大型ヘッジファンドには格好の投資対象なのです。

 大型ヘッジファンド(著名ヘッジファンドのことです)は、決してファンダメンタル分析では動きません。「特殊な状況が重なって、平常時では想定できないような異常な相場となった時」に、突然に出動するのです。

 ここからの国債相場は、大型(著名)ヘッジファンドも加わった「大取組」となっていく予感がしています。しかし2003年のように、最後に現れた大型ヘッジファンドに大儲けされてはならないのです。

 その辺りを頭に入れて、これからの国債利回りは「正常値」なのか「異常値」なのかを、理論的にではなく直感的に見極める必要が出てきているのです。






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