【日刊闇株新聞】 間違いなく激震となる中国「影子銀行」 (2013年06月25日)

間違いなく激震となる中国「影子銀行」
日刊闇株新聞2013年06月25日


間違いなく激震となる中国「影子銀行」

 先週(6月19日)のバーナンキ議長の緩和縮小発言は、米国だけではなく世界の金融市場を揺さぶっているのですが、最大の悪影響は中国金融システムの不安拡大かも知れません。

 中国では、正規の銀行システムを通さずに高利で集められた巨額の資金が主に不動産に投資され、巨額の焦げ付きが発生している(だろう)というもので、それらを総称して「影子銀行(シャドーバンキング)」と呼ぶようです。

 中国の正規の銀行システムは、預金金利が3%、貸付金利が6%、預金準備率が20%(5月に20.5%から引き下げられました)などと規制されているため、それを嫌って銀行システムの外に巨大なアングラ金融市場が出来上がっていたことになります。

 その「影子銀行」の規模は全く想像がつきません。日本の名目GDP(476兆円)ほどあるとの説もあるのですが、もともと正規の経済指標も信用できない中国経済なので、その規模をいろいろと推測することは無駄な努力です。

 中国経済が高度成長を遂げている間は何となく辻褄が合って問題とならなかったのですが、減速してきているので負の連鎖が始まっているようです。

 この「影子銀行」には、世界の金融市場を大混乱に陥れる「要素」が揃っています。

 その「規模」や「実態」が誰にもわからず、その「影響」がどこにどのように広がるかが誰にもわからないため、パニックを引き起こすことになるからです。

 2008年の金融危機がその典型で、当初は総額100億ドル(1兆円)ほどのサブプライムローンの問題だと思われていたところ、最終的には世界の金融市場が大混乱になり、天文学的な損失が世界の金融機関に発生してしまいました。

 状況が分からず適切な対応が打てないうちにパニックが広がり、それが新たなパニックを引き起こしたのです。

 確かに中国のアングラ金融市場に、外国の資金が投入されている可能性は少ないと思われます。しかし1998年に広東国際信託投資公司(GITIC)が高利で集めた資金が焦げ付き破綻し、邦銀など海外の金融機関が巨額の損失を被ったこともあるので予断は許しません。

 中国正規の国家機関だと信じて投資していたところが、まったくのアングラ金融機関だったなんてことも十分に考えられます。そもそも中国正規の金融機関がアングラ金融機関を「あっせん」しているケースも多数あるようです。

 冒頭でFRBの緩和縮小発言によって最大の悪影響を受けそうなのが中国の金融システムへの不安拡大だと書いたのですが、もちろんFRBと「影子銀行」は何の関係もありません。

 しかしFRBの緩和縮小による経済や金融市場への影響は、世界で「最も弱いところ」に強く出るからです。中国だけではなくインド・ブラジルなどの新興国全体に影響が既に出始めています。

 本日(6月24日)のアジアの株式市場は、日経平均も含めて総じて下落しているのですが、特に上海株式市場は109ポイント(5.3%)安の1963ポイントと急落しています。

 昨年12月にも2000ポイント割れがあったのですが、2008年11月の世界金融危機直後につけた安値の1706ポイントも意識しなければなりません。因みに2007年11月には6000ポイントを超えていました。

 バーナンキ議長は米国金融市場に「予想外」の悪影響が出れば、緩和縮小を「しばらく見合わせる」と発言を修正すればよいだけです。

 しかし、仮に中国金融システム混乱の「引き金」を引いてしまっていたのなら、発言を修正しても「手遅れ」です。中国金融システムの混乱は中国経済を混乱させ、その影響は日本経済に強く出るはずです。

 「引き金」を引いてしまったのかどうかは、ここ1~2日でわかると思います。

 緊張して注視することにします。


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