4-6月GDP激減でピンチ 黒田日銀「追加緩和」秒読みか (日刊ゲンダイ2014年8月17日)

4-6月GDP激減でピンチ 黒田日銀「追加緩和」秒読みか
日刊ゲンダイ2014年8月17日

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追い込まれた?/(C)日刊ゲンダイ


「日銀の黒田東彦総裁はかなり悩んでいると思いますよ。追加の金融緩和に踏み切るべきか、それとも今までと同じようにジッとしていた方がいいのかと……」(市場関係者)

 先日公表された4─6月期GDPは年率換算で前期比6・8%減と大幅に落ち込んだ。東日本大震災のあった11年1─3月期(6・9%減)に匹敵する激減だっただけに、一時、市場は騒然となった。

「株価の暴落も懸念されましたが、何とか踏みとどまった。その理由の一つは、日銀が動くのではないかというものでした。黒田総裁が経済の窮状を打開するため、追加緩和を打ち出す可能性がある。そうなれば、株価は上昇に向かいます。その思惑で、市場は落ち着きを取り戻したのです」(市場関係者)

 黒田総裁は、今月8日の金融政策決定会合後の会見でも強気スタンスを貫いた。ウクライナやイラクなどの地政学リスクは意識しているものの、「金融政策が毎月の物価上昇率だけに左右されることはない」と発言。追加金融緩和はにおわせなかった。

 一方で、日銀は14年度の実質成長率を3度も下方修正している。1月は1・5%から1・4%に修正、4月には1・1%に下げ、7月に1・0%まで下方修正した。4-6月期GDPの激減を受け、「4度目の下方修正もあり得る」(経済アナリスト)と囁かれだした。

「これだけ実質成長率が下がると、物価上昇に影響が出てきます。黒田日銀が目標とする2%上昇はおぼつかなくなる。打開策は、追加金融緩和で株高をつくりだし、景気を刺激することです。緩和策を打ち出した途端に日経平均は1万6000円を突破し、1万7000円に迫るかもしれません」(株式アナリストの黒岩泰氏)

 市場は追加緩和の催促を始めたのだ。問題はその時期となる。

「政府や日銀は、消費税率10%への引き上げを決める直前をもくろんでいると思います。10月下旬に開催される金融政策決定会合が有力ですが、もはや市場はシビレを切らしています。もっと早期に決断したほうがいい」(株式評論家の倉多慎之助氏)

 次回の決定会合は、9月3日と4日。ここで黒田総裁が腹をくくる可能性が高い。