【私の相場観】  成熟への投資 下村 皎史  (東京新聞2014年11月13日)

【私の相場観】
成熟への投資 下村 皎史
東京新聞2014年11月13日

http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/market_outlook/list/CK2014111302000175.html

 株式投資と言えば、成長を買うのだと思い込んでいないだろうか。アップルやソフトバンクを見ていると、「成長企業」こそが株価が上り、資産を増やすことができると考えている人々が大半だろう。それは間違っていないし投資の基本である。

 しかし、投資には別の考え方もある。それは「成熟企業」への投資方法だ。国家でも企業でも発展段階があり、成長から成熟に移行する。日本も今や成熟国になり、日本の企業も成長期が過ぎて成熟期に入っている場合が多い。
 株式投資においては成熟企業であっても有望な投資対象になり得ることを申し上げたい。成熟企業は成長のための投資はあまり必要なく、一方で業界での競争力は保持されて一定の収益とキャッシュフローがある。従って株主への配当や自社株買い入れなど還元を重視する時代に入る。

 一方、日本人の金融資産を見ると60歳以上の高齢者が大半を保有しているので、株式投資で大きなリスクを取ることはできない。

 このような方々にとって成熟企業への投資は安心できるのではないだろうか。具体的には企業の力があり、収益力もあり、今後も有力な存在であり続ける株式を選ぶ。次に配当利回りが高く値下がりリスクを低くするために株式水準が低い時に買うことだ。

 年配当利回りが3%以上あれば、株価変動リスクがあっても、預貯金や債券よりも結果として有利になると思う。総合エネルギー企業JXやメガバンクの一角みずほなども候補となろう。 

(FPG投資顧問社長)