【私の相場観】 JNTO発表に注目 安藤 富士男  (東京新聞2014年11月18日)

【私の相場観】
JNTO発表に注目 安藤 富士男
東京新聞2014年11月18日

http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/market_outlook/list/CK2014111802000193.html

 日本政府観光局(JNTO)は毎月20日前後に訪日外国人数を発表する。10月分は11月19日の予定。先月発表の9月の訪日外国人数は、前年同月比26・8%増の109万9000人。9月としては最高。

 今年1月から9月までの累計訪日外国人数は、前年同期比26・0%増の973万7000人。これで今年の訪日外国人数は、前年の1036万4000人を大きく超えることはほぼ確実。これまでの継続的な訪日プロモーションの成果に加え、羽田など主要空港における航空機の新規就航や増便などが奏功したもの。

 政府はこの9月末よりインドネシア、フィリピン、ベトナム向けに数次ビザの大幅緩和策を実施、さらに10月からは新たな免税制度をスタートさせた。これにより訪日外国人の利便性もさらに改善し、今後、一段の増加が期待できそうだ。

 この急増一途の訪日外国人、今や消費税増税特需の反動に苦しむ小売業界にとって救世主そのもの。たとえば、三越銀座店では訪日外国人の購入額が同店全体の25%を占め、前年同月比プラスのけん引役という。また家電量販店のラオックスでは炊飯器が売れ筋商品で一人で6~7個も買っていくケースがあるという。おかげで象印など炊飯器メーカーも業績上方修正が相次ぐ。

 こうした傾向は他の家電量販店やディスカウントストア大手のドン・キホーテ、ドラッグストア大手のマツモトキヨシ、さらには三菱地所や三井不動産が展開しているアウトレットなどにも好影響を与えているようだ。 

(ちばぎん証券顧問)