【私の相場観】  原油暴落と米国経済 久保寺 寛次 (東京新聞2014年12月18日)

【私の相場観】
原油暴落と米国経済 久保寺 寛次
東京新聞2014年12月18日

http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/market_outlook/list/CK2014121802000203.html

 原油市況が6月から一転して暴落局面に転換した。この動きを米国の代表的原油のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)単価で追うと、6月には1バレル=107ドルだったが、足元では54ドルへと実に半値となった。市況急落の契機は需要の伸び悩みであったものの、先月下旬に石油輸出国機構(OPEC)が価格維持のための減産を見送った時点からは棒下げとなった。

 このOPECの動きの背後には、盟主であるサウジアラビアの戦略があった。それは、油価の急落によって米国のシェール・オイルの躍進を抑え込もうとの魂胆だ。このサウジの狙いは、3~4カ月後には奏功する公算大であろうが、それまで原油市況は総じて軟調に推移すると予測される。

 こうした展開は、世界経済にどのように響くのか。当然ながら、原油の値下がりは、消費国にとってはプラス要因である。実際、直近の試算では、油価が10%下落すると、実質成長率は、0・1%強押し上げられるという。わが国や欧州諸国がこうした好環境にあることは言うまでもなかろう。

 複雑なのは米国の状況だ。シェール革命によって「大産油国」になっているからだが、今回の油価下落で、その増産にブレーキがかけられる事態となった。

 ただ幸いなのは、これに伴うマイナスの寄与分は比較的少額にとどまりそうだ。この結果、本年の第2四半期から始まった「3%成長ライン」は、明年においても維持されると観測している。 (証券アナリスト)

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0