【日刊闇株新聞】 ITバブル時の高値を更新した日経平均 (2015年06月25日)

【日刊闇株新聞】
ITバブル時の高値を更新した日経平均
2015年06月25日

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ITバブル時の高値を更新した日経平均

 昨日付け「ITバブル時の高値に接近した日経平均」に続き、世界的な金融緩和・量的緩和=株高との「常識」について、もう少し丁寧に考えてみます。

 本日(6月24日)の日経平均は終値で58円高の20868円となり、ITバブル時の高値である20833円(2000年4月12日)を15年2か月ぶりに更新しました。

 ただ本日のTOPIXは1679.89ポイントで、ITバブル時の高値である1754.78ポイント(2000年2月7日)からまだ約4%低い水準です。

 改めて言うまでもありませんが日経平均上昇の最大の理由は、日銀の量的緩和が当分の間(少なくとも消費税が10%に引き上げられる2017年4月までは)継続されるという「安心感」と、したがって当分の間は円安であるとの「安心感」となります。

 日銀が、長期国債の残高を年間80兆円とする(それまでは50兆円)追加量的緩和に踏み切ったのが2014年10月31日でしたが、実はそれをきっかけに世界の中央銀行の多くが新たな(あるいは追加の)金融緩和や量的緩和に踏み切り、それが世界の株式市場を一段と上昇させて現在に至ります。

 日銀の追加量的緩和が行われた前日(2014年10月30日)の日経平均終値が15658円だったので、そこから本日までに実に33%も上昇していることになります。この2014年10月30日を基準に、本日までの主要国の株価上昇率を比べてみます。

 最も典型的な例は中国で、中国人民銀行は2014年11月21日を1回目として預金・貸出基準金利を3回(1年物預金金利で3.0%から2.25%へ)、預金準備率を2回(20.0%から18.5%へ)それぞれ引下げました。実はそれまでの中国の金融政策は決して緩和的ではなかったのですが、そこから大きく金融緩和に舵を切りました。

 その結果、上海総合指数は2014年10月30日の2391ポイントから、本日の4690ポイントまで96%も上昇しています。上海総合指数は6月12日につけた5166ポイントから「調整」していますが、それでもこの間に約2倍になりました。

 またECBは2014年6月にマイナスの政策金利を導入し(下限金利をマイナス0.1%に)、同年9月にさらに引き下げましたが(同マイナス0.2%に)、2015年1月22日には域内の国債を月額600億ユーロ買い入れる「はじめての」量的緩和に踏み切りました。
 
 ドイツのDAX指数は、同じように2014年10月30日の9114ポイントを基準とすると、本日午後10時半(日本時間)現在は11463ポイントと25%の上昇となっています。

 一方で同じ2014年10月には量的緩和(QE3)を完全に打ち切り、その後は常に利上げが予想される米国ではNY市場の2014年10月30日の17195ドルを基準とすると、本日午後10時半(日本時間)現在は18089ドルと5%の上昇でしかありません。

 簡単すぎる比較ですが、中央銀行が金融緩和あるいは量的緩和を続けている国の株式市場は、やはり「上昇」しています。

 それでは日銀が現在の量的緩和を継続すれば日経平均はもっと上昇し、追加量的緩和を強行すればもっともっと上昇するものでしょうか?

 現状ではそういうことになります。しかしあまりにも安直のような気がします。行き過ぎた金融緩和・量的緩和の「弊害」が全く警戒されていないからです。金融緩和・量的緩和とは全く「弊害」がなく株価だけを上昇させる「魔法の杖」であるはずがありません。

 実は本日、前回の金融政策決定会合(5月21日~22日)の議事要旨が発表されていますが、2年以上も前の2013年4月に量的緩和が導入されて以来、ほとんど変わらず「2%の物価上昇目標を実現するために量的・質的緩和を続けるべき」との結論になっています。

 ここのところ木内委員だけが日銀の国債購入目標の引き下げを提案していますが、木内委員を除く全員の反対で否決されています。世界の金融環境が変化し続けるなかで日銀だけが2年間以上全く基本感を変化させていないことになり、大変に不気味です。

 非常に単純に考えて、潜在成長率がゼロ%台前半まで低下している日本が2%の物価上昇目標に固執すれば、その答えは経済活動の活発化を伴わない「悪いインフレ」でしかなく、それは長期金利の上昇を引き起こし、今度こそ金融緩和・量的緩和=株高の「常識」が崩れてしまうことになります。

 決して「すぐにそうなる」とも「絶対にそうなる」とも考えていませんが、行き過ぎた金融緩和・量的緩和の「弊害」が最初に襲う国があるとすれば、それは潜在成長率が最も低い日本であることは頭に入れておくべきです。

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