【日本の解き方】 黒田日銀を左右する審議委員6人 新執行部の金融緩和提案は通るか

【日本の解き方】黒田日銀を左右する審議委員6人 新執行部の金融緩和提案は通るか
ZAKZAK2013.04.04



画像

黒田東彦総裁

 日銀が新体制で臨む金融政策決定会合が4日まで開かれるが、旧体制との考え方はどう違い、具体的な政策はどう変わるのだろうか。

 新執行部の方針は、国会の同意人事による所信・質疑などで大体わかる。黒田東彦(はるひこ)総裁は、インフレ目標2%を2年で達成するためには、何でも行うというスタンス。

 しかしながら、政策決定会合で決めるためには多数決だ。新執行部3人と審議委員6人の計9人なので、少なくとも5人の賛成が必要。

 新執行部3人は意見がまとまるだろうから、あと2人はどうか。6人の審議委員を出身別にわけると、学者2人、産業・金融界2人、エコノミスト2人。前回3月6、7日の政策決定会合で、学者出身2人からそれぞれ従来より一歩踏み込んだ提案がなされたが、それぞれ否決されている。この2人は、新執行部の提案には賛成する可能性がある。

 となると、ギリギリ新執行部の提案は成立するかもしれない。おそらく、新執行部ではいろいろなルートでの根回しが行われているだろうが、そうした内部情報はまったくわからないので推測もできない。今回はアナウンスだけで、月内に開かれる次回会合で本格緩和でもまったく驚かない。

 一方、市場はこうした日銀内の葛藤をよそに、黒田総裁がリスク資産の日銀購入にも言及していたことから、リート(不動産投資信託)市場まで期待が膨らんでいる。東証リート指数は、昨年の総選挙直後の12月17日に1072だったのが3月27日には1700まで6割近く急上昇した。さすがにその後反落して約1600(4月1日現在)。

 長期国債の買い入れ増額も黒田総裁は示唆しているので、長期金利は0・5%台ときわめて低い水準だ。長期金利が低いということは、債券価格は高いので、長期国債が市場で好感され買い込まれていることを意味する。

 リート市場も長期国債市場も今週の最大の注目材料は、新体制での政策決定会合である。黒田総裁は先週の国会で「市場の期待を裏切らないように大胆な金融緩和を行っていく」と述べたので、まさしく市場との対話がどの程度なされるのかが注目されている。

 市場関係者のボトムラインは、(1)現行の資産買い入れ基金と長期国債買い入れの統合(2)長期国債の買い入れ増加というところだろう。市場の一部では、黒田日銀の大胆緩和で長期金利は0・5%割れを試す展開になるかとはやし立てる者もいるが、所詮、自己に有利になるようなポジショントークである。

 市場のインフレ予想(ブレーク・イーブン・インフレ率)は昨年12月17日に0・83%から3月14日に1・53%まで上昇した後、反落し1・39(4月1日現在)。これらの指標の動きで、黒田日銀に対する市場の見方がわかる。

 もっとも、日銀の仕事はインフレ目標を達成することだから、それを確実にこなすかどうかが重要なのはいうまでもない。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)





アベノミクスで日本経済大躍進がやってくる [ 高橋洋一 ]
楽天ブックス
現代ビジネスブック 高橋洋一 講談社発行年月:2013年03月 予約締切日:2013年03月27日


楽天市場 by アベノミクスで日本経済大躍進がやってくる [ 高橋洋一 ] の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル








アメリカは日本経済の復活を知っている
講談社
浜田 宏一

ユーザレビュー:

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by アメリカは日本経済の復活を知っている の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル

財政金融政策の成功と失敗—激動する日本経済
日本評論社
黒田 東彦

ユーザレビュー:

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 財政金融政策の成功と失敗—激動する日本経済 の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル

週刊 東洋経済 2013年 3/9号 [雑誌]
東洋経済新報社

ユーザレビュー:

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 週刊 東洋経済 2013年 3/9号 [雑誌] の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル

"【日本の解き方】 黒田日銀を左右する審議委員6人 新執行部の金融緩和提案は通るか" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント